クリアx12

いつもお世話になっているボディーワークな工場さんで打ち合わせ。

現在製作中のTYPE-2ワイドなABARTHをチェックしながら、
こまかな仕様を決めてきました。

その横で、
カーボンボンネットの塗装が行われていましたので、
この商品の塗装ポイントを少しだけ。

THREEHUNDREDのカーボンパーツ群の中でも、
最高峰のクオリティと、
箱の大きさのを誇るカーボンボンネット。

ドライカーボンなこの商品は、
塗装にもかなりの技術を要します。

まず焼き上げられた製品には巣穴があり、
これを取らないと塗料はうまくのらず、
そのまま塗装するとプツプツや塗装はがれの原因となります。

THREEHUNDREDがお願いしている現場さんは、
製品が出来てから常に塗装工程の研究を重ねて下さり、
クリア塗料自体にもノウハウがありますが、
驚きなのはその塗装工程にあります。

まずクリアを4回吹き、
その後画像のように#240のペーパーで全面研ぎこみ、
塗装したクリアを落としながら面を整えていきます。

その後またクリアを4回吹き、
同様に研ぎあげ、巣穴を埋めていきます。
拭き上げの際にシンナーは塗料がゆるくなるので使いません。

そしてまた4回クリアを吹き、
同様に研ぎあげて、ようやくボイドや巣穴が無くなります。
塗料を入れる前に合計12回クリアを入れて下地を作り、
そこからようやく色を塗装していきます。

この途方もない下地処理をしないと、
ドライカーボンなパーツを奇麗に塗装する事は難しいです。

ここまで仕上げると塗装の食いつきも良いですし、
ボンネットの熱によるボイドの発生も防げ、
経年劣化による折り目が見えてくる事も少なくなり、
長く美しい状態を保てます。

塗装工程を見れば見るほど、
現場の職人さんにアタマが上がらなくなります(^^ゞ

いつもありがとうございます!

おす。

AKITO YAMAGUCHI

ヤンチャな子供がそのまま大人になったような〝社長〟ヤマグチ。気がついたら社員が増え恐らく扱う金額も増え、両肩に掛かる責任も増えに増え、後戻りなんてできないからアクセル全開の人生フルカウンターステアで、コーナー出口は一体どこなのよ!?な現在。でも好きなコトやれてるんだし楽しいし、まあいいか! きっとそんな人。恥ずかしがりだからなかなか見せないけれど何気に感動屋さん。

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